アトピー性皮膚炎とは
どんなもの?
アトピー性皮膚炎は 、慢性湿疹の一つで、頭皮、顔、首、背中、胸、お腹、脇の下、手足の関節の裏など全身に炎症や赤いブツブツが現れます。強いかゆみを伴い、良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。
- 皮膚の乾燥
- 赤みやブツブツ
- 強いかゆみ
- ボロボロと肌がむけ落ちる
- ジクジクして液が出る
- 皮膚がゴワゴワして硬くなる
- 左右対称の湿疹
アトピー性皮膚炎の原因は
アレルギー体質?
アレルギー体質の人が発症しやすいことから、原因の一つにアレルギーがあるのではないかと言われています。アレルギーは免疫が過剰反応することで引き起こされます。アトピー性皮膚炎の皮膚は『バリア機能』が低下しているためアレルギー物質が簡単に体内に侵入してしまいます。
牛乳や卵などの食品を食べたり、ダニ、ハウスダスト、ペットの毛などが皮膚に付着するとそれらを異物として認識し、免疫力によって身体から排除しようとします。健康な人はこれらの物質を異物として認識はしないのですが、リンパ球が多いアレルギー体質では、過剰に反応してしまいます。このことからアトピー性皮膚炎においても『 免疫の過剰反応 』が要因となっている可能性があります。
ステロイド剤からの
離脱を目指します
アトピー性皮膚炎の治療に多く使われるステロイド剤は、炎症の原因である活性酸素を吸収する強力な作用を持っており、症状を抑えるのにとても効果的な薬です。
しかし、ステロイド剤を使い続けると、自分の力で炎症を抑えることができなくなってしまいます。
長期間の使用・大量の使用により活性酸素を吸収して蓄積したステロイドは、酸化して(錆びて)ステロイド酸化物質となります。すると交感神経を緊張状態にし、顆粒球の増加、血流障害、組織破壊などを起こし、免疫力や自然治癒力が低下して炎症を悪化させます。
対症療法ではなく、アトピー性皮膚炎の根本からの克服にはステロイド剤からの離脱が必要なのです。
脱ステロイド反応を
乗り越えた先に
アトピー克服の喜びがあります
ステロイド剤をやめることで一時的に症状が悪化してしまうリバウンド反応により、発疹、痒み、発熱、発赤、腫れなど、患者様には耐えられないほどの不快な症状を伴うことがあります。
ステロイドは皮膚の炎症を抑え込んでいます。炎症とは免疫細胞の活動のことで、このとき抑え込まれていた免疫細胞は、脱ステロイド状態となると勢いよく活動を開始します。抑え込まれていた反動で炎症は激しくなり、皮膚は破壊されてしまうのです。
しかし、症状がつらいからといってステロイド剤に頼ってしまうと、また負のスパイラルに陥ってしまいます。そして不快な症状だけ止めることを治療の目標にすると、アトピーと気管支喘息を交互にくり返し治療に失敗します。
アトピー性皮膚炎は、このつらいリバウンドを乗り越えたところに真の「治癒」の世界が開かれると言っても過言ではありません。
アトピー性皮膚炎から解放され
楽しく前向きな毎日を!
アトピー性皮膚炎克服のキーポイントは「ステロイド剤からの離脱」「アレルギー体質の改善」です。
ステロイド剤での対症療法ではなく、根本的な治療のため「アレルギーの原因」を見きわめ、生活習慣や食生活を変えていく必要があります。
炎症やかゆみなどの症状に対する治療はもちろんですが、仙台アトピー相談室が考える治療のゴールは、アトピー性皮膚炎の患者様が制限やストレス、不安から解放され楽しく輝いた毎日を送れるようになることです。
アトピー性皮膚炎は「炎症による不眠」「外見上のコンプレックス」などの悩みが大きな精神的ストレスとなることが多くあります。今以上に悪化しないためにはストレスをどう解消するか、ストレスとどうつきあっていくか、といった心の悩みも一緒に考えて行きたいと思っています。
「メイクをしたい!」「恋愛に前向きになりたい!」「社会に出たい!」「部活を思いっきり楽しみたい!」そんな気持ちを一緒に叶えていきましょう。